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はぁ……疲れた……
ん?何だろう?
仕事帰りの夜道、私の眼前の道を男性と、そのすぐ後を髪を振り乱した女性らしき人影が走り抜ける。
痴話喧嘩でもしたのかしら?
普段なら二人が走り去っていった方の道を使うのだが、途中で痴話喧嘩に巻き込まれでもしたら面倒だ。
多少遠回りにはなるけど、一本ずれた道で帰る事にする。
疲れているから、本当は少しでも早く帰りたいんだけど……
それで更なる面倒につかまるのではたまったものではない。
「ん?」
いつもと違う道に足を踏み入れた所で、少し離れた所の街灯の根本に何か黒い塊が見える。
猫……かな?
恐らくは黒い猫。
それが私があるき出すと同時に、一本先の街灯の根本に移動する。
あれ……これって……
都市伝説や怖い話が好きな私は、ふとある話を思い出す。
それはこんな話だ。
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