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怒りの鉄槌
神は怒っていた。
自分の欲求を満たすために、また自分たちの正論を突き通すためだけに、多くの命を奪い、それを忘れてノウノウと生きる生物を。
神は怒っていた。
過去の過ちを振り返りもせず、同じ過ちを繰り返しては、同種族の生き物に対し、まるで自分が征服者であるかのように振る舞う者を。
神は怒っていた。
自分の感情のままに動き、他のもののことなど見向きせず、傍若無人に振る舞う醜い物体を。
そして、鉄槌が落とされる。
神は怒っていたのだ。
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