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「僕たちも食べようか」 隣に座ったミズキにそう言い、僕たちもお弁当を広げる。 「ヒナタくんのお母さん本当にお料理上手ですよね。 すごく美味しそう」 「ハンバーグ、ミズキ好きでしょ? あげる」 「ありがとう、ヒナタくん」 じっとお弁当を覗き込む彼女の少し小さめのお弁当箱にハンバーグを入れる。 嬉しそうに笑う彼女は本当に可愛らしい。 心の中で思っていたつもりなんだけれど、セイヤに呆れた視線を貰い横で顔を真っ赤にしているミズキの様子からして言葉になっていたらしい。 照れながら笑ってくれるミズキを誰が可愛くないだなんて言うのだろう。 1つ下のミズキと僕に接点はなく、強いて言うならば大学でも有名になるほど彼女は可愛らしい顔立ちをしていた。 当然僕の耳にもその噂は入っていたが、関わりを持ったのは自販機の前で困っている彼女を手助けした時。 『ありがとうございます。 先輩のお名前聞いても良いですか?』 微笑む彼女とは当時自己紹介程度の会話しかせず、すれ違いざまに挨拶を交わすくらいの関係だったけれど、僕はいつの間にかミズキに惹かれ始めていた。
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