3人が本棚に入れています
本棚に追加
教卓上のプリンス
「好きです!先生!」
「えっ」
ここは私立毬高学園。
白を基調とした校舎に、色の選べる制服。
人気の学校として、有名な所だ。
そこの、校舎裏。
さらにそこの、教師、そして、女生徒。
御厨献と、柳井絵美。
「え~と、絵美ちゃん?俺、先生」
「わ、わかってます!だけど……す、好きなんです!!」
____困ったな。
黒のくせ毛をワシャワシャする。
ああ〜、誰か助けて。
いや、嫌いってわけじゃないけど……
「じゃ、無事に卒業出来たら考えてやる!」
「え、ええっ!?いいんですか!?」
彼女は茶色のツインテールをぴょんぴょんと嬉しそうに跳ねさせている。
「やったよ!優子っ!!」
友達を連れて来んなよ。まあいいけど。
「あぁ……うん」
慎優子。優等生で、クールな美少女だ。
「なあ慎優子さん?あのさ、」
「近寄らないで、私の絵美を____いや、なんでもない」
「えっ……プリント、運んどけよ?」
「はいはい」
辛辣。
|||||||||||||||||||||||||||||||||||
僕はいつもどおり、ゲームをしている。
それしか好きになれないし、好きになろうともしたくない。
僕は、朝史唯我。
うるさい教室がだいっきらいで、毎日屋上にいる。
「チッ、また切断かよ」
と。
世界でもトップクラスにいるゲーマー、Asaji**
まぁゲーヲタなら知ってて当然、という感じだ。
でも自慢はしない。
自慢したいと思うのは陽キャの発想だ。
最初のコメントを投稿しよう!