教卓上の優しいあなたの

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教卓上の優しいあなたの

どくんどくんと、音がなる。 生きていれば、良かったのにね。 一面白の保健室。 朝の水色に染まる空は、優しい風を送り出していた。 ひらひらと白のカーテンが、 冷たいつめたい君の手が。 あたたかい世界と、混じって消えそうで。 ____でも、不思議と怖さは、なかった。 先生。僕は貴方が、好きでした。 と、 キスを落とす。 氷のように冷たいその感触が、キンと残る。 あぁ、もう、いないんだな。 と、 好きです と、 初恋でした と、 先生、 と。
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