6話:レッスンは続く

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◆◇◆  あの後、幸彦くんはなかなか収まりがつかなくて素股した。人生初の試みはもの凄くエッチで、出ないのに僕もイッてしまった。  賢者タイムっていうけれど、けっこう苦しい。茫然自失とかじゃなくて死にかけてる? 「すみません、俺ががっついてしまって」  冷たいお水を持ってきてくれて飲ませてくれて、僕はじんわり胸の中が温かい。愛されてるって感じる。 「大丈夫、です。あの、体力つけますね」  幸彦くんは若いから一度や二度じゃ収まらないんだ。僕が頑張って体力つければきっと最後まで相手ができるはず。  と、思ったんだけど……。 「……あの、もう大きい?」 「俺、一度スイッチはいると絶倫で」 「……頑張る」  若い恋人の欲求くらい受け止めたい僕は体力作りを頑張る事を誓った。勿論ストレッチも。だって、正面からしたいから。 「寝れば収まりますから」 「うん」  寝転がり、腕を広げてくれるそこに飛び込んでいく。当たり前のように抱きしめられて眠る夜がくるなんて思ってもみなかった。こんな風に愛される日がくるなんて、想像していなかった。  だからこそ、頑張ろうと思う。ジムもダイエットも、恋愛も。そんなに辛くないでしょ? だって、幸せの為のレッスンなんだから。 END
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