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「おいこら看守っ!!これはどういうことだっ!!!」
ようやく夜が明けた頃に、留置場の中で激しく怒鳴る声が聞こえた。
「この子は未成年だぞっ!!しかも14歳未満なんだ、なんでこんな大人と同じ留置場に入れられてるんだ!!」
誰…?未成年って俺の事か。
「昨夜の自首してきた時間が遅くて収監できるのはここしか無かったんです。ガキだろうがなんだろうがどうせ凶悪犯ですよ、無抵抗の障害者に重症を負わせた極悪人だ」
「良いから出せっ!!ああ、怪我もしてるじゃないか!!治療はしたんだろうな!?お前ら全員、職務怠慢で然るべき所に訴えるぞっ!!」
「は、はいっ!!」
このおじさん誰だ。
すげぇガタイがいいけど、こんな朝からちゃんとビシッとした背広を着ている。刑事か?
「北くん、立てるか?」
その人の声にのろのろと顔を上げる。きっと取り調べってやつだな。とりあえず立たなきゃ…あ!
「北くん?」
昨日からの頭痛が更に酷くなった、急に目眩がして視界がふらつく。気が遠くなる…
「北くんっ!!」
身体中の力が入らない、膝から崩れ前のめりに倒れた俺はそのまま気を失った。
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