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帰国した出雲の兄貴と一緒にやって来た親戚というウォルフガングは、日本のJKとセーラー服が大好きという困った性癖があった。その彼は一瞬で出雲から敵認定だ。
そりゃ美音さんには近づけたくないよな、気持ちは分かる。
しかし彼との何気ない会話から、本当に偶然に出雲の色の濃い親父さんの事がちょっとだけ分かった。
あの親父さんが時々出雲を呼んでいた『サン・カシナ』という言葉の意味。
そして親父さんは、インディアン…アメリカ先住民族の人間であろうという事。
「太陽の精霊…俺はネイティブ・アメリカンの血を引いている…」
噛み締めるようにそう呟く出雲を見て、親父さんが嬉しそうに頷いていた。
自分が何者であるのかを、少しだけ知る事が出来た出雲がとても嬉しそうだった事を覚えているーーー
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