お迎え

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まあ確かに足腰には自信あるけどさあ。 「大丈夫だって断言されるほど鉄人ではないんだぞ」 軽口を叩きながら来た道を取って返す。 ばさばさと羽ばたく音がさっきより増えている。夕方近くになって、皆ねぐらに帰ってきているのだろう。 からすが鳴いたらなんとやらだ。 不意に聞き覚えのあるぶきっちょな鳴き声がしたような気がした。 あいつも帰ってきたのかな。 なんて考えていたのも束の間、俄に異変に気付く。 「なんだ…?」 いつも通りの鳴き声に聞こえる。けれど、うまく表現出来ないが、…なんだか、焦っているような、急かしているような…。 誰かを呼んでいる? まさか、助けを呼んでいるのか…? 思い至った時、私の脚は進んでいた方向とは違う方を向いていた。鳴き声のする方へ向かう。早足だったのが、駆け足になったのは直ぐだ。 寄り道をして上司にバレたらまたどやされる? バレなきゃいいんだよ!
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