Scene01 終焉の魔王

6/11
前へ
/12ページ
次へ
「ごきげんだな!カナタ!」 ジルが現れる。 「ん?」 焔がジルの方をそっと見る。 「シエラと焔か」 ジャキもそばにいた。 「……」 カナタはうつむき静になる。 「あー、そういうことか」 焔が何かを思いつく。 「どういうことだ?」 ジルが首を傾げる。 「お前もシエラの唐揚げが欲しいんだろ?  お前も食えよ」 焔がそういって唐揚げに新しい爪楊枝を刺してふたりに渡す。 「いるかよ!」 ジルがその唐揚げを地面に叩き落とす。 「おい、食べ物を粗末に――」 ジャキがそこまで言いかけるが、それよりも先にジルが言う。 「俺はスペシャルだ!こんな安物の肉なんか食えるか!」 焔がジルを睨む。 「テメェ……」 「なんだ?文句あんのか?」 「ぶっとばす!」 焔はジルの腹部に一撃を浴びせた。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加