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進まないメンバー探し。大輝は大輝なりに声をかけたらしいが、皆、NoKを知っていたらしい。
「え、何。NoK知らないやつが条件だったんか? 俺、かろうじて知ってるんだけど……」
そう声をあげたのは鋼太郎だった。
「あ。そうか、聞くの忘れてた」
「確かに聞いてなかったですね」
鋼太郎に聞いたのは、部活に入っているか、そして本気でプロを目指せるかだけ。
NoKについては一度も会話に出さなかった。あれだけ瑞樹に何度も部員の条件を忘れていないか確認したくせに、自分が忘れるとは。情けない気持ちになる。
「ま、少しなら知っててもいいや」
「ええ? そんな適当な。僕の今までの苦労は一体……」
肩を落とす瑞樹には申し訳ないが、今更NoKを知ってたから、鋼太郎はメンバーに入れませんなんて言えるわけがない。
「ちなみにどこまで知ってんの? NoKの曲、知ってるか?」
「いや。俺が知ってるのはAI使って歌わせてるってぐらいか? 曲は知らねえ」
「それはNoKを知ってる内に入らないな。うん、問題ねえ」
「確かにそれは知ってるというより、名前を耳にしたことがあるっていうレベルですね」
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