【完】雨はサヨナラを歌う

110/117
前へ
/117ページ
次へ
 と言う当主に俺は、 「……そうですね、もう飛行機もありませんし、お言葉に甘えさせていただきます。よろしくお願いいたします」  と言った。流石に疲れたのも大いにある。せっかくだし泊まらせてもらおう。横にいる九条をみると、 「お世話んなりまーす」  と言っていて、こいつは最初から泊まる気だったな……と思った。  レンタカーの返却を済ませ、戻ってきた妻の手料理を恐縮しながらいただき、風呂に入った後は泥のように眠った。
/117ページ

最初のコメントを投稿しよう!

68人が本棚に入れています
本棚に追加