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ちょい強めの上司と子犬の僕
決して純情ではない
そう思っていた
そのつもりでいた
非常階段のランプが薄暗いオフィスを照らしている
熱い吐息がフロアーに響く
足元に書類が落ちて散乱している
ズボンのベルトが乱雑に取れ、シャツは胸元が露わになっている
「高杉さん…」
真壁の涙をを高杉は指で優しく拭う
「その顔は俺の前だけに見せろよ」
(高杉さん :+.゚(*´□`*)゚.+:)
こんな僕に対して強い当たり方
あなたと出会うまでは…
僕は僕で無かったって感じてしまった
:
:
それは遡ること
2時間前のオフィスから始まる…
「企画書いつまでに仕上げるんだ」
上司に怒鳴られているのは、
まだ大学を卒業して
大手守山商事に入社3ヶ月が経つ
ビジネススーツも若干ぎこちなく着こなす
ガチンコ新人、真壁流星(22)
ショートスタイルのアップバングにソフトツイスト風のヘアスタイルの潤んだ瞳が特徴の子犬系男子
そして
部署の中でトップクラスの営業成績を誇る
ハイスペ上司、高杉慎二(34)
7:3ベースでガバッと前髪をかき上げ爽やかクール系なビジネススタイルが特徴
そしてインテリっぽく見える銀フチのクリアレンズタイプの眼鏡を掛けている
常にオーダースーツを着こなす姿は
「高杉様」と女子社員が黄色い声を上げるほどのお洒落な男性
誰が見ても
部下と上司の関係
「申し訳ございません、もう一度作成し直します」
真壁は泣きそうな顔で、企画書を回収する
「次のプレゼンまで時間がないな…今日は残業してでも終わらせるしかないか」
高杉は時計をみて、少しため息をつく
「本当に申し訳ございません…忙しいのにご迷惑おかけして」
真壁は高杉と
残業で二人きり
真壁は想像しただけで動悸がする
緊張からくるものなのか
ただの胸の高鳴りなのかは
判断できない
でも悪くない
定時が過ぎる
「真壁…企画書はどこまでできた?見せてみろ」
高杉は真壁の後ろから顔を覗かせる
ゾク…⁄(⁄ ⁄•⁄ω⁄•⁄ ⁄)⁄
高杉の息が真壁の耳にあたる
「(…高杉さん)あ、、はい)」
そこに彼がいると想像するだけで
真壁の背中に電気が走る様にゾクっとする
「変な声出すなよ」
高杉は真壁のおでこをペチンとする
「ぷっ、可愛いな」
高杉は笑った
キュン ⁄(⁄ ⁄•⁄ω⁄•⁄ ⁄)⁄ キュン
真壁は真っ赤になる
高杉の戸惑った顔をした
「ちょっと資料見せてみろ」
真壁に後ろから覆いかぶさるようにPCの画面の資料を閲覧した
「ここの数値あたりが怪しいな…ちょっと資料変更するぞ」
高杉は真壁のマウスを強引にとると、プレゼン資料のデータを確認する
「この数値は、順番を替えて並び替えれば説得力が増すから変更するか」
真壁の背中や頭に高杉の胸板が軽く当たる
キーボードに手をのせると高杉は手慣れた感じで資料を直していく
高杉のオーデコロンと少し生暖かい汗のにおいが混じりが鼻にまとわりつく
真壁は体が熱くなるような感覚に襲われる
少しずつ息が上がる
「真壁、息苦しそうだが体調悪いか?」
高杉が心配そうに真壁の顔を覗き込み、背中を摩る
「具合が悪い時はすぐ言えよ」
真壁は高杉の顔を食い入るように見てしまう
… ス
したい ⁄(⁄ ⁄•⁄ω⁄•⁄ ⁄)⁄
高杉の唇が微かに妖しく誘っているような表情になる
…心臓の音が高鳴る
聞こえてしまうんじゃないかくらい大きく刻む
「ご、ごめんなさい」
真壁は高杉の腕をすり抜け距離を取る
「資料も直ったことだから、休憩室に移動しないか?自販機のコーヒーを一杯奢るよ」
高杉はネクタイを緩め、ワイシャツのボタンを一つ外す
「定時過ぎたからエアコン止まったのか…暑いな」
そしてまた一つ
高杉はシャツのボタンを外す
鍛えているのが
胸筋が見える
ゴクリ… ⁄(⁄ ⁄•⁄ω⁄•⁄ ⁄)⁄
高杉の胸板を何度も見る
女で生まれればよかったと
一瞬後悔する
すっぽり包まれたい
…僕 頭がおかしくなったのかな⁄(⁄ ⁄•⁄ω⁄•⁄ ⁄)⁄
「真壁暑くないのか」
高杉の胸板が見えたシャツと微かに汗をかいた肌が心を揺さぶる
「あ、暑い…です」
顔が赤くなり俯く
これ以上セクシーな
高杉を見てられなくなる
「お前もネクタイ緩めて
涼しくなれよ」
高杉は強引に真壁のネクタイを緩める
「開放的になれよ」
「あ、、そんな高杉さん…」
高杉は真壁のシャツのボタン外していく
その指先すら愛しく感じてしまう
僕はどうかしているのか
真壁は一瞬恍惚な顔をしてしまう
ボタンを外しながら高杉は
楽しむように口元に笑みを見せる
(高杉さん 強引… +.゚(*´□`*)゚.+:)
真壁は抵抗できなかった
(続くଘ(੭ˊ꒳ˋ)੭✧)
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