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僕の愛は世界を救わない
「さて、行くか」
昼間とは違う高杉の顔が見え隠れする
ワイシャツのボタンを
少しだけ外しただけなのに
僕の心はもうすでに…
ドッ
ドッ
ドッ
ドッ
高鳴る心臓の音が…やむわけがない
廊下に二人の靴音が響く
廊下が薄暗く非常口の緑色い光だけが
足元を照らしている
薄暗い中でも高杉の横顔を見る
いつもと違った角度で見える
デートしているみたいな別空間な雰囲気
「俺の顔に何かついていのか?」
高杉は優しく微笑む
「いえ、すみません」
少し赤くなった顔を真壁は
薄闇に隠すようにそむける
僕はこのまま
この暗闇の中で
この想いさえ救えないまま
過ごしてしまうのか
男同士だから
そこに♡があっても伝えられないのか?
高杉はドアのノブを掴み
休憩室の扉を開け
高杉はカップ式の自動販売機にお金を入れ
アイスコーヒーを取り出し
「手元、気をつけろ」
高杉の優しく微笑んだ顔が
更に真壁はドキドキして混乱させた
手渡したコーヒーの高杉の手と手が重なった瞬間、真壁は思わずひっこめてしまった
コーヒーは緩やかな円を描くように
真壁のシャツに当たり、
シャツを汚してしまった
「大丈夫か!?」
「ちょっと汚れただけです…問題ないです」
真壁の濡れたシャツから胸元が透けている
高杉が少し表情が固まったように見えた
すぐ透けた胸元を隠し
真壁の赤くなった顔を
高杉に見られないようにそむける
「俺のシャツを貸してやるよ
ちょっと待ってろ…」
その場で高杉はシャツをおもむろに脱ぐ
腕の鍛え抜かれ三角筋から
上腕二頭筋が真壁の心に刺さる(º﹃º)
「俺はフロアーに戻れば、ウィンドブレーカーがあるから、お前はこれを着ろ」
高杉はそっと真壁にシャツを羽織らせる
彼に抱かれているような香りに包まれ…
(¯﹃¯*) ピク
↓
(*´﹃`*) ピクピク
はっ
真壁は少し正気に戻る
シャツを着ている風に見せかけ
ズボンのファスナー部分を確認する
僕としたことが…(゚ρ゚*)
迂闊にも
僕の子犬君が興奮してしまった
定時過ぎの誰もいない
休憩室で上司にと二人で、
このままだと僕の理性は益々世界を救えない何かになる
高杉さんへの気持ちの暴走は
もう助けられない♡
でも嫌じゃない(・´ェ`・)
(続くଘ(੭ˊ꒳ˋ)੭✧)
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