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「え……ええーーっ!!」
一同は、気が付くと天井を見つめていた。爺やの言葉に驚き、みんなひっくり返ってしまったようだ。
「ちょ、ちょっと待って。私たちがどうやって行くのよ。動いたら、掟を破ることになるのよ!」
「そうだに。処分は怖いだに。おかしなことを言わないでほしいですだ」
ラビリンもくま吉も、爺やに思わず詰め寄る。
「確かにじゃ。しかし、見つからぬようにママのバックの中に忍び込むことが出来たとしたら、どうじゃ?」
「忍術を駆使出来る拙者ならまだしも、全員を移動させる技はさすがに会得してないでござる」
「どんなに警備を強化しても、己だけでは守り切れる確証は難しいであります」
突飛な爺やの発言に、しの介もソルも反対せずにはいられない。
「もちろんそうじゃ。だから、こんなのはどうかの……」
声をひそめる爺やの側に集まり、みんな耳をそばだてた。
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