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1-4 真夏の雪降る、裏側の世界
★イザホのメモ
(NEW! 第3話10ページから追加のページがあります!)
【https://estar.jp/novels/25875424/viewer?page=11&preview=1】
目の前に広がる空は、真っ白だった。
その空を、小さな白いものが横切っていく。
体を起こすと、おなかに積もっていた白い土が落ちた。
手で触れてみると、とても冷たい。ふわふわしているようで、思いっきり握ってみると硬くなる。これは……確か雪って言うんだよね。
「……イ、イザホ……? だ、大丈夫?」
横で倒れていたマウが起き上がり、服についた雪をはたき落とす。ワタシは自分の体を見てみたけど、どこにもケガはない。うなずいてマウに安心してもらおう。
「よかった……それにしても、ここって明らかに喫茶店の中じゃないよね……」
周りを見渡すと、白い雪が積もった木で辺りを囲われている森の中にいた。
土は白い雪で積もっており、後ろを振り向くと小さな小屋が見える。
「鳥羽差市ってさ、めったに雪が降らないはずだけどなあ……というか、そもそも今の時期って夏だよね?」
鼻を注意深く動かしながら辺りを見渡しているマウを見ていると、ふと時間が気になった。空は曇っているけど明るいから、今は昼……だとしたら、どのぐらい気を失っていたんだろう?
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