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次の日も、同じように木の下で昼寝していた。
彼女も少し離れた所に、座って本を読んでいる。
「なあ…話しかけていい?」
「いいけど、寝てたんじゃ…」
「あのさ、なんで俺とは話さないの?」
キョトンとしている。
「えっと…」
「私、誰かと話すのも好きだけど、1人の時間も好きなの。あんたの隣にいると落ち着くの。干渉もない、余計な話もしない。ほっといてくれる距離感が好きなの。心地いいから…それだけよ。嫌いとか、それは無い。弟と妹が帰ってきたら、面倒見ないといけないから。帰って来るまで、ここにいるだけ。私も、あんたが寝てたら何もしないでしょ?それだけよ」
「そ、そうか…」
心地いい距離か。
確かにそうかもな。
嫌われてなかった。よかったー。
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