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店長さんは頭をかかえたまま、黙っていた。忘れっぽい記憶の中から、頑張って思いだそうとしているのかな?
「イザホ、今のうちにメモを書いておいたら?」
……マウに言われるまで、ワタシはメモ帳の存在を忘れていた。本当は鳥羽差市に入った瞬間の喜びを味わった後に記入するつもりだったけど。
左手のスマホの紋章にもう一度触れて、モニターからメモ帳のアプリを呼び出す。マウからの提案で、鳥羽差市での暮らしのことでなにかあったら、このメモ帳のアプリで記入することにしていた。
店長さんの話が始まるまえに、ここまでに起こったことをまとめておこう。
イザホのメモ
【https://estar.jp/novels/25875424/viewer?page=2】
「……よし、思い出せそうだ」
店長さんが自信があるようにうなずいたので、ワタシは慌ててスマホの紋章のモニターを閉じた。
「それじゃあ、教えてくれる?」
「ああ、忘れないうちにな」
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