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予告
紋章……
それは機械の代わりに、物や人間の体に魔力を埋め込む技術。
紋章の技術によって発展した、森に囲まれた地方都市「鳥羽差市」。
10年前の事件と同じ空気が今、街中を包み込んでいた。
「ねえイザホ……ボクたちの新生活の場所をここにして、やっぱり正解だったみたいだね」
紋章の街「鳥羽差市」に引っ越して来た少女「イザホ」とおしゃべりなウサギの「マウ」。
余命宣言を受けた母親を安心させるために引っ越して来たふたりの目的は、10年前の事件について深く知ること。
それが自信の自立に繋がると、イザホは考えていた。
「私はこの事件の真相を突き止めなければならないっ! 愛する鳥羽差市のためにっ!!」
「も、もしかして、またアタイを疑うんですかっ!?」
「俺様のナースたちも不安がっている。この事件、早く解決してくれよ」
「自分の心はね、他人の心に造られるの」
引っ越して来たふたりを待つのは、個性的な住民たちとの出会い。
彼らとの出会いをきっかけに、イザホは事件の手がかりを掴みながら、自分自身の存在を創り上げていく。
「……イザホ、ここの住民は、本当に君を欲しがっていたみたいだね」
そして、イザホとマウは裏側の世界へ足を踏み入れる。
待ち受けるのは、イザホの命を狙う謎の人物……
果たして、ふたりは現代の失踪事件を解決することができるのだろうか?
10年前の事件の真相とは?
存在理由を求めた先にあるのは、敬意か? 再現か?
「その時に思い出していれば、教えてやる。覚えていたらな」
この物語が、誰かの紋章となりますように。
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