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【10年前の事件~バフォメットの都市伝説~(第4話更新)】
10年前の鳥羽差市の喫茶店セイラム。その近くのキャンプ地に6人のキャンプ客が訪れていた。事件が起きたのは、キャンプの初日を終えた翌日の朝だった。
キャンプ客の泊まっていたコテージの客室から、キャンプ客の小さな女の子以外が姿を消した。キャンプ指導員と現地で合流した警察は5人の行方を捜したものの、見つからないまま1日が過ぎてしまった。
その翌日、小さな女の子までもが姿を消した。慌てるキャンプ指導員と警察だったが、小さい女の子はすぐに見つかった。
コテージから少し離れた、古びた廃虚の中、
女の子は膝に見知らぬ少女の生首を置いて、その生首に語りかけていた。
その床に散らばる、胴体、右腕、左腕、右足、左足……それら5つの部位は、姿を消した5人のキャンプ客の物だった。
この状況について女の子にたずねると、女の子はこう答えた。
「羊の顔をしたおじさんが、見せてくれたの」
警察は女の子からその人物についてたずね、犯人と思わしき人物像を聞き出した。全身を黒いコートで身を包んだ、大柄な男。その頭には羊の頭が被っており、素顔はわからない。
その情報から犯人の行方を捜索する警察たち。しかし、犯人の行方はおろか、5人のキャンプ客の他の部位、そして、6人目の被害者である生首の身元すら分からないまま、事件は迷宮入りした。
それから、この街に奇妙な都市伝説が広まった。
真夜中の森を歩くと、羊の頭を持った悪魔“バフォメット”に襲われる。
もしも捕まってしまうと、体の部位をひとつ切り落とされ、
“裏側の世界”に連れて行かれる……
【被害者】
頭部の女性以外、キャンプの参加者だったらしい。
・頭部
女性の顔であること以外、詳細不明。
警察も身元を明らかにできなかったらしい。
・胴体
女性の胴体であること以外、詳細不明。
・右腕
お母さまの娘。
だけど、名前は一度も口にしてくれなかった。
・左腕
男性の腕であること以外、詳細不明
・右足
幼い男の子の足であること以外、詳細不明
・左足
女性の足であること以外、詳細不明
【その他関係者】
・現場にいた女の子
生首に語りかけていたらしい、死体の第1発見者にして、唯一生き残ったキャンプの参加者である幼い女の子。
・バフォメット
女の子が証言した、容疑者と思わしき人物。羊の頭をしている。
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