隣家の時計で暮らしてみたら

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 それがある日、隣の家に変化が起きた。 いや、これは俺にとっても一大事だ。 それは、奥さんのお母さんが急逝したらしくて、お父さんがこの家に同居することになったんだ。 このお父さん、いや、もう完璧にじいちゃんだ。 このじいちゃん、少しも時間を守らないので、かなり俺も困ってる。 しょっちゅう、フェイントをかけられるんだ。 奥さんがドアを開けてご主人を迎えに行くのかと思いきやじいちゃんが、庭先でジーッと木のてっぺんを見つめてたりするし。 なにか、見えてるのか? 誰かと話してる。 宇宙人と交信しているのかも。 「じいちゃん、まだ6分早いんだよ!」と突っ込みたくなる。だって、俺も変な時間に起きちゃうだろ。 もっとも、隣の家の人は誰一人として、俺が時計代わりに使っているなんて知らないわけだから、文句を言うのは、お門違いなんだけどな。
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