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「お疲れー!」
仕事を終えると、マイルが入口で手を振っていた。
その横をジョイとハッピーが楽しげな声をあげてスキップをしながら通り過ぎて行く。
1日仕事をしてこんなにこにこしていたり元気なのはこいつらとマイルくらいだ。
「帰ろー!」
舌打ちをしながら歩き出すとマイルはちょこちょこと走ってきて俺の隣に並ぶ。すると、
「んばぁっ!」
「あはは!ライズ!おもしろい!」
急に両手を顔の横に開いて現れた黄緑のくせ毛を見てマイルはにこにこ笑った。
ライズの担当は“驚き”。しょっちゅうこんな感じだ。
「お前らも肉食ってしっかりパワーつけろよ!」
イライラしていると、後ろから歩いてきたパッシは俺の肩を遠慮なくバシバシと叩いてライズと歩いて行く。
俺はヒリヒリと痛む肩を睨んでまた舌打ちをした。
この世界はみんな2人で1つの家に住んでいる。それは気づいた時からで他のやつらもそのようだ。
俺とマイル。ジョイとハッピー。パッシとライズ。他のやつらもみんな2人で1つの家で共に暮らして共に仕事へ向かう。
中央にあるこのまん丸のドームから俺たちはそれぞれの家に帰るのだ。
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