やめろ!

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やめろ!

「わっ!!」  ピョンっと俺達の前に跳んできたライズに腕を回してギリギリと絞める。 「待て待て!怒んなよ!今日も素敵ないい天気!余裕持っていこーぜ!」  俺の肩に腕を回してパッシが暑苦しく絡んできた。 「あははっ!」  それを見てマイルが笑っている。  ライズとパッシが話しながら前を歩いているのを見ながら俺とマイルは後ろを無言で歩いた。  ちらっと見ると、そのマイルは楽しそうに笑っている。  特に会話もないのに……いいのか?  パッシたちのように気の利いた話も出てこないことにイラつき始めると、 「バッカじゃねぇの?ヘラヘラ笑いやがって」  聞こえてきた耳障りな声。  目だけを動かして睨むと、紫の髪を後ろで束ねたやつとその後ろで眉を寄せて不安げな顔をしている青いストレートのロングヘアが目に入った。 「おう!エンビー!サッド!はよー!」 「おはよー!」  パッシが声をかけてライズが手を振ると、紫髪のエンビーはわかりやすいくらい大きなため息を吐いて真っ黒なパンツのポケットに両手を突っ込む。 「ケンカ売ってんのか?」  舌打ちしてエンビーに体も向けて睨みつけると、エンビーはパッと両手を上げた。 「まさか!俺ら負の感情組のリーダーに逆らわねぇって」  エンビーは鋭い目のまま口の左端だけを上げてサッドの腰に腕を回して歩いていく。 「ドキドキしたねぇ!」  胸元を押さえるライズの頭をパッシが撫でているのを見てからマイルに目をやると、マイルは静かに微笑んでいた。
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