神からの使い

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 神の使いの言葉通り、ボルサックの目には天空に浮かぶ城が見えてきた。 「あ、あれが神のお住まいになる場所……」 「いや、あそこはどちらかというと我ら神の使いの集会所だ」 「……集会?」 「すべては自分の目で確かめるのだ」  神の使いはそこで口を閉ざし、ボルサックも何も尋ねなかった。  神の使いは集会所だと言ったが、ボルサックの目には荘厳な城にしか見えなかった。  大きな入り口、真っ白な壁や床、そこに施された美しい彫刻の数々。  それらに圧倒されながらも奥へ進むと、彼の前に先ほどとは別の神の使いが現れた。 「ようこそいらっしゃいました。この度は研修への参加ありがとうございます」 「研修?」 「まずは、次の成長に必要となる経験値の算出方法についてマスターしていただき、その後は死者蘇生の方法についての講習会、その際の奇跡使用料についての相場金額などについてもお教えいたします……。今回は参加人数が多く、場合によっては混乱を生じる可能性もありますが、出来るだけ速やかな講習会の進行にご協力ください……」 「神の言葉を頂戴できると聞いていたのですが……」 「え、ですから、今のがそうです。それでは、講習室までご案内いたしましょう……」
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