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快感の余韻に浸る間も与えられずそのまま高みへと押し上げられていく身体は、いつの間にか後孔に挿入っていた指に気づいていなかった。
添えた手ごと昂りを扱く行為に気を取られていると、突然別のところから感じる快感に身体が跳ねる。そこでようやく、後孔の中の指に気が付いた。そしてその指は既に三本も挿入っていて別々に動いており、そのうちの一本が中から前立腺を刺激する。
「あっ・・・!」
中の指がグリグリとそこを擦り、昂りを握る手は最も感じる裏筋を器用に撫で上げる。
「あっあっ・・・ゃ・・・っ・・・あぁ・・・っ」
前と後ろを同時に責められ、僕はその快感を認識する間もなく白濁を放ち、さらに止まない後ろの指の動きにもう何も考えられなくなっていた。
口からはひっきりなしに甲高い嬌声が上がり、身体は終わらない快感にビクビクと震え続ける。そして続けて三回イかされたところでようやく手は離され、後孔から指が抜かれた。
身体が極まったまま戻って来れない。浅い息をを繰り返し、力が抜けない身体はビクビクと震えたままだ。そんな僕の両膝を抱えあげ、高々と腰を上げた瞬間、熱い猛りが一気に奥深くまで突き挿入ってきた。
「ああぁ・・・!」
信じられないくらいに深く挿入って来たそれに一瞬目の前に星が飛んだ。
自分では決して届かない奥深くを、彼の熱い猛りが打ち付ける。
「ひっ・・・あっ・・・ぁ・・・いゃ・・・っ」
激しく腰を打ち付けられて、その過ぎる快感にもう意識は保ってられない。僕はされるがままに身体を揺すられ、自分がイってることにも気づかない。そしてようやくその動きが最も深いところで止まった時、耳に流し込まれる掠れた声に意識が戻ってくる。
「愛してます」
身体の奥深くに彼の迸りを感じ、さらに全身から痛いくらいの思いを流し込まれて、僕の散り散りになった理性が白旗を上げた。
「僕も・・・好き」
その呟くような小さな声に吉沢くんはがばっと顔を上げ、まだ快感から戻りきっていない僕の目を凝視する。
「いま、なんて?」
その問いに、僕はもう一度言った。
「僕も好き」
今度は少し大きめに、はっきりと言う。
理性が降参してしまえば、思いを止めるものはない。
「吉沢くんが好きだよ」
その言葉に吉沢くんは信じられないと言ったように目を見開いて、その目から涙がこぼれ落ちてきた。
「愛してます。本当にあなたを愛してます」
ぽたぽたと落ちてくる涙が僕の頬を濡らしていく。そんな吉沢くんがかわいいな、と思った瞬間、まだ僕の中にいた彼の昂りが再び太くなるのを感じた。
え?
「あの・・・もう一回いいですか?」
それは疑問形にもかかわらず、彼は僕の返事を待たずに腰を使い始め、僕はワケも分からないうちに再び快楽の渦の中に投げ込まれる。
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