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カミングアウト デレデレ編
「今まで隠してたんだけど、実は私……デレデレなんだ……」
彼女が突然カミングアウトをしてきた。
時々見せるそぶりに、うすうすそんな気はしていた。
というか、デレデレって自分でカミングアウトするものだっけ。
「今まで我慢してたけどもう無理! もっと触れたいし甘えたいし愛されたい! ごめん……こんなこと突然……。嫌いに……なった……?」
彼女は不安そうに言ってくる。
まずは俺の理性が持つ間に抱き着くのをやめようか。
「安心しろ。俺は、お前がデレデレだからって、嫌いになったりしないから」
「本当……?」
「もちろん」
だって。
「俺も実はデレデレなんだ」
「え?」
「もう俺も我慢しない! 俺もお前にもっと触れたいし甘えたいし愛されたい! 毎日おはようのチューしたいしいってきますのチューしたいしただいまのチューしたいしおやすみのチューしたいし、二四時間三六五日くっついて離れたくないし、一日百回くらい好きだ好きだ好きだって叫びたい!」
「…………」
「だから、俺たちお似合いだと思うんだ」
俺のカミングアウトに、彼女は――。
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