236人が本棚に入れています
本棚に追加
鈴木side
「付き合ってるフリしてあげてるんだからセックスしよーよ」
「は?」
家庭教師をしてくれてる美和が、とんでもないことを言い出した
「嫌だよ」
「なんで?気持ちイイよ?セックス」
「お前は欲に忠実だな」
美和は気持ちイイ事が大好きなんだ
「いいでしょ?お互い気持ち良くなれるなら」
「俺は女の体見ても興奮しないし勃たないよ?」
「えー、わかんないじゃん」
美和がらつまらなさそうにほっぺを膨らませた
「俺は男の体じゃないと勃ちませんー。
相手に困ってないんだから他所でやれよ」
「はいはい。隆太は初体験どうすんの?まだでしょ?
好きな人としたいの?やっぱり」
何言ってんの
好きな人となんて出来るわけないじゃん
「まさか。高校入ったら出会いアプリで適当に済ませるよ」
そう、俺は男が好きなんだ
両想いを期待は最初から期待してない
そんな奇跡的なことを期待なんかしたら辛いだけだ
田辺とは友達として隣で笑いあえるだけで幸せなんだから
「好きな子にダメ元で告ってみたらいいのに」
「そんな事したって無駄だろ。彼女いるんだぞ?彼女持ちのノンケに告白するほど俺はメンタル強くないよ」
俺の幸せは、田辺と高校まで友達として一緒に過ごして
卒業したら田辺断ちして俺は東京の大学に行きながらゲイとして生きていく
大学卒業したら適当な所に就職して
ノンケのフリしながら裏ではハッテン場や出会いアプリで相手を探して満たされればいい
俺は田辺との思い出を胸に生きていく
何年かに1度の同窓会で会ってさ、最近の田辺を俺の頭の中の田辺の記憶からアップデートしていければなおいいな。
そうして記憶の中の田辺に恋しながらひっそり楽しんで生きていければいい
最初のコメントを投稿しよう!