夏休みはあっという間

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鈴木side 「2人ともお疲れ様!助かったよ!営業時間は17時までだし、お客さんも落ち着いてきたし。あとは僕と美和ちゃんでやるから上がっていいよ。また明日よろしくねー!」 まだそこそこお客さんもいるのに ニコニコしながら16時丁度に店長は俺らを上がらせてくれた。 店長は俺と聡の関係を知ってるんだろうか・・・・・ 美和だったら洗いざらい店長に言ってそうで怖いんだけど。。。 色々知られてると思うと気まずいし恥ずかしくてやりずらいから 確認するとしても最終日にしよう・・・ 俺たちは着替えて、催事場の全国から来ているお店のご当地グルメを少しづつ買い込んで、すぐ近くの駅に向かった。 ホテルまではここから電車に乗って3駅。乗り換えはないけど・・・ 「りゅう、Suicaある?あの店長からもらったやつ」 「あっ、あれか」 「改札で使うからポケットに入れといた方がいいかも」 「うん」 「店長がチャージしてくれてるから落とさないようにしないとね」 「ん」 東京っていう慣れない街で、聡と2人でいる。 初めてペンギンのカードを持たされて、改札にピッとかざすなんて やった事の無いことにドキドキしながら改札を通った。 とにかく人が多くて、歩くスピードも早いし何だかみんな怖い顔してるし。1人だったらとてもじゃないけどテンパってるんだろうけど。 ホームにある時計を見たらまだ17時を過ぎたところだから まだ帰宅ラッシュに巻き込まれてはいないはずなのに 人が多くて流れに巻き込まれそうになった 「りゅう、こっち」 「あ」 俺が人混みに流されそうになった時、聡が俺の手首を掴んで引っ張った 俺は勢いよく聡に引き寄せられ、聡の胸にスポっと埋まった。 一瞬ドキッとして、俺は慌てて少し身体を離した。 「あっ、ごめん!勢いよく引っ張りすぎちゃった。 りゅう、手首痛くない?」 「う、うん大丈夫。ごめん、流されそうになっちゃって」 「そっちさ、乗り換えの人の波に流されそうになるからこっち側来た方がいいかも。あと、ほら。」 「あっ、さ、さと・・・」 「・・・大丈夫。人多いから気づかれないって。」 聡がホームに並びながら、隣にいる俺の手をそっと握った。
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