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個性のない世界
母には個性なんてなかった
祖父が基準で
世間が基準だった
祖父にも個性なんてなかった
彼の基準はいつだって世間だった
父には個性があった
好きなものも
趣味とよべるようなものも
だけど
いつのまにか
個性のない
その底へ
落ちていっていたように思う
そんななかで
私に個性なんてあるはずがない
個性が生まれるところに私はいなかった
私の基準も
また
母であり
世間だった
私は私の基準を私の心にしたい
とりもどすというと語弊がある
生まれた時から基準が母だから
だから
私は生まれ変わる
私自身を基準にする
個性ある人間に
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