監督代行

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「今までバレーボール部にご指導いただきまして、本当にありがとうございました。  おかげさまで全国大会で優勝することができました。」 思わず僕は声に出して、阿久津監督にお礼の報告をした。 「ありがとうございます。  夫はとても喜んでいると思います。」 奥様は、僕にお礼を言ってくれた。 翌日の夜に通夜、その翌日に葬儀が執り行われた。 葬儀には僕とバレーボール部のメンバー全員が出席し、ご焼香をして阿久津監督とお別れした。 メンバーの皆は、目から涙がこぼれ落ちていた。 ご焼香の時、阿久津監督の遺影を見た僕は心の中で、 (監督、お疲れさまでした。  これからもバレーボール部を天国から見守ってください。) と言葉をかけた。 するとその時、 『和倉君、バレーボール部をよろしくお願いします。』 と話しかけられたような感覚があった。 この声は、阿久津監督に違いないと僕は感じた。 僕はこれからもバレーボール部のメンバーを支えていくことを、天国の阿久津監督に誓った。
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