監督代行

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僕の名前は『和倉 蒼澄(わくら あおと)』、静岡県内の女子高でバレーボール部の顧問を務めている27歳の男性教師だ。 僕自身は中学、高校、大学とバレーボール部に所属していて、レギュラーメンバーとして大会に出場した経験がある。 このバレーボール部には『阿久津(あくつ)』監督という外部から派遣されて来ていただいている68歳の男性監督がいる。 阿久津監督は日本代表としてオリンピックに出場した経験があり、このバレーボール部を全国の強豪校と言われるまでに育ててくれた。 僕の高校は昨年の全国高等学校総合体育大会バレーボール競技大会の全国大会で準優勝した強豪校で、今年は優勝を目標にバレーボール部一丸となって頑張っている。 バレーボール部の部員は23人で3年生6名、2年生8名、1年生9名の構成で、大会は14名ベンチ入りできるため3年生と2年生でレギュラーメンバーを組む。 阿久津監督の指導方針はメンバーの自主性を尊重していて、メンバーに『こうしなさい』という指示はせずに『こうしたら良いと思う』というアドバイスを与えて、自分自身でどうしたいかを考えてもらうというやり方だ。 だから阿久津監督は練習や試合の時に、メンバーに対して怒ったり叱ったりということをしたことがない。 いわゆるスパルタ的に過酷な練習を強要することはなく、あくまでも自主的に練習することを尊重している。 バレーボール部の最終目標は全国高等学校総合体育大会バレーボール競技大会の全国大会で優勝することだけれど、常にバレーボール部としての短期目標や一人ひとりの目標を立てて練習に取り組んでいる。 このバレーボール部はメンバー自身の意識が高くて、阿久津監督が細かく指示をしなくても自主的に練習を行うことができる。 阿久津監督はバレーボール部のミーティングで、 「練習や試合で仲間がミスをしても、それを決して責めてはいけない!  このバレーボール部のメンバーは、皆一生懸命練習や試合に取り組んでいる。  だから一生懸命やっている人を責めるのは違うと思う。」 ということをよく話している。 さらに阿久津監督は、 「ミスをした本人は、まずミスをしたことを反省して、同じミスをしないためにどうしたらいいのか考えてほしい。  周りのメンバーは、ミスをした仲間にアドバイスがあれば積極的にしてほしい。  ミスをした本人は、周りのメンバーのアドバイスを前向きに聞いてほしい。」 という話をしている。 僕は阿久津監督の指導方針に共感するところが多く、阿久津監督は僕にとって尊敬する人物の1人だ。
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