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私なんてそんなもんだ
私は基礎疾患持ちである。
AYA世代で消化器系の癌を患った。
三十代に突入し、突然疲れやすくなった。
だが、職場での毎年の健康診断でも異常はなかった。
三十路になると一気に身体にガタが来るというから、そのせいかと思っていた。
しかし、やはりおかしいと体調に疑問を持ち、病院で診察を受けたが、血液検査も腫瘍マーカーも正常値で、まじめに取り合ってはもらえなかった。
取り合ってもらえたとしても、婦人科に回されて、見当違いな検査をして問題無しとなるばかりだった。
そんな無駄な時間を数年過ごしたある日、私の身体は限界に達し、救急車で運ばれた。
そこで、癌の告知を受けたのであった。
それも、他臓器転移のあるステージ4。
5年生存率も20%以下という状況だった。
延命のための抗がん剤治療をすることになった。
好中球は安定せず、正常範囲外の低さであることが常になり、抗がん剤すらできない好中球数であることも多々あり、外出するにもマスクが必需品となった。
風邪ですら命取りになりかねないからだ。
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