絡まる

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絡まる

甲高い悲鳴をあげたのと、玄関のドアが破られたのはほぼ同時だった。 複数の人の足音と話し声が聞こえてきて、輝明の手があたしから離れた。 その瞬間を見計らい、ドアへ向かって叫んだ。 「誰か助けて!!」 輝明がハッとした表情であたしの口を塞ぐけれど、もう遅い。 人の足音はこちらへ近づいてきている。 一体誰が来たんだろう? 誰でもいい。 助けてくれれば、それで……。 数回ドアノブを回すのが見えて、「開けろ!」と、男性の声が聞こえて来た。 「誰かが通報しやがったな」 輝明がそう呟いて舌打ちをする。 警察!? あれだけ大声を出していたから、近所の誰かが通報してくれたのだろう。 これで助かった。 そう思った次の瞬間、ドアが蹴破られて複数の警官隊が突入してきたのだった。 ☆☆☆ あの日輝明は捕まった。 あたしへの接近禁止命令も出されたようで、普通の日常が戻ってきていた。 でも……。 「運命の相手探しはもう終わり?」 いつもの教室内で佐恵子がそう聞いて来た。
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