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「お兄ちゃん わたしもっと兄妹で思い出が欲しかったかな 本当の喧嘩の記憶もあまり無いし両親との楽しかった思い出も見当たらない でもわたしが命を投げ出した時 一番心配してくれたのはお兄ちゃんだし側に居てくれなくてもいつも想って愛してくれる人がいたわたしは幸せだった あの日わたしを助けてくれた人に会えると信じてここまで生きて来たけど本当にこの人だって思える人に巡り会えたの わたしに優しく触れてくれた時 間違いないって確信した でもその人はわたしの事も自分自身の事も失ってしまってた... わたしはショックだったけど それで良いんだと思った その人の穏やかで幸せそうな生活を知れたから... それで充分だよ ごめんお兄ちゃん 今までありがとう 三谷ご夫婦には一緒に暮らしてるって伝えて下さい 鳥かごを預かってもらってるから... お兄ちゃん引き取って... わたしだと思って愛してあげて下さい お兄ちゃんの妹で良かった いつかきっとまた会えるよね」 僕は読み返しているうちに溢れる涙で文字が滲んで見えなくなった。
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