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「三谷さん、僕はカリナを凄く大事な人だって事は分かるんです ホームから彼女が飛んだ時 僕が掴まえた事も覚えている でもその後が思い出せない 一体 僕達に何があったと言うんですか?」 「だからお願い... 焦らないで... バラバラになってしまった記憶の欠片は自分で拾い集めて修復するしかないの まるでジグソーパズルみたいに... これはお医者さんからの受け売りね だけどやっぱり貴方だったのね 私 何となくそうじゃないかと思っていたの 余程 縁があるのね...あなた達って 貴方が20歳であの子が16歳だったのよね 何だかロマンチックだわ」 「三谷さん... 今の僕の身体がロマンチックですか? この状態は幻覚でも妄想でもなくてリアルですよね 一生このままなんですよ もう死にたいです」 「貴方何を言ってるの? 誰が一生そのままの身体だって言ったの もし貴方がそう思ってるんだったら、 そうね...そのままね 私達は戻るって信じてる... でも貴方がそうなら どうにもならない 本当にそう思ってるの? 本当にそう思ってるんだったら最初に私達を諦めさせなさい あの子にも もう二度とここへ来て足や手に治る魔法をかけるなって言っとくわ みんな必死なの 貴方だけが苦しいんじゃない 特にあの子は もがき苦しんでいる お願いだから”死にたい”は絶対だめだよ」 「す..すみません ちょっと弱気になちゃいました ...克服します ええ... 克服しますとも」
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