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さて一人暮らしも寂しくなって来たし、新しく家族になってくれる可愛い子達を探そうかな……
「あ?何ジロジロ見てんだコラ。やんのか?」
名前は勝哉……
向こう向いていたしどんな子なのかなーと思って見ていたら喧嘩を売られた
この子は手に負えなさそうだ
やめておこう
次は……
「こんにちは。初めてですね」
目が合った瞬間礼儀正しく挨拶をされた
名前は尾澤
ほうほう、なかなか躾がされているいい子じゃないか……
「すいません、この子抱っこしてみてもいいですか?」
近くにいた店員さんに聞いた瞬間、その子は言った
「私を抱っこですか?抱っこするのは構いませんがまず先に手の消毒からお願いします。抱き方は分かりますか?ちゃんとお腹に手を当てお尻を支えるようにしてから……その前に爪も切らないといけませんね。私達は商品。傷物にされては価格も下がってしまいますし貴方にも負債が……」
この子はやめておこう
飼えば毎日小言を言われそうだ
次は……憂?
この子は可愛い顔をしていた
だがショーケースの中を見た瞬間飼う気は無くなった
き、汚過ぎる……
「5分前に掃除をしたばかりなのですが……」
店員さんが苦笑いしながらそう言って来た
『や、そんな見ないで下さい……恥ずかしいじゃないですか』
凄く照れ屋さんなのはいいのだが……
5分でこの状態になるのはちょっと……
最後の子は朔夜
この子は素晴らしい程の毛並みだった
それに顔も凄くいい!
「すいません、この子を抱っこ……」
そう言いながら価格を見た瞬間それは一気に吹き飛んだ
ぜ、0がいちにいさんしい……ひいいいいッッ!!
何とびっくりするぐらいの値段がついていた
「何?庶民の分際で俺に手を出そうとしてるわけ?あんたちゃんと俺を飼えるの?」
「…………」
「別にあんたに飼われてもいいけどさ、俺決まった餌しか食べないよ?一缶800円のやつね。あと水道水なんか飲ませるなよ?ミネラルウォーターじゃなきゃヤだから」
即座にこの子は諦めた
とてもじゃないが無理だ。驚愕な価格だけでなくわがまま過ぎる
ペットを飼うのを諦め、店から出ようとした時店内の出入り口にいた子に声を掛けられた
「俺、今お買い得ですよ?」
「…………」
名前は……曽我
「飼ってくれたら貴方に一生尽くします!掃除も自分でやります!餌だって貴方の分も俺が用意します!手が掛かる事は一切ありません!何ならマッサージも毎日します!身の回りのお世話は俺に任して下さい!貴方を愛しています!」
「や、逆に飼われてるような気分になるからいいや……」
「え!?」
そしてまた売れ残る曽我……
『ぶっ!!くくくくっ……振られてやんの』
「うるさい!!!この糞お部屋チンカス野郎が!」
笑w
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