4-3.ハッピーハロウィン!―後編―

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*** 「実篤(さねあつ)さぁ〜ん。用意はええですか〜?」  応接室の方からくるみの呼ぶ声がして、実篤(さねあつ)はビクッと身体を跳ねさせる。 「ひゃいっ!」  はい!が思わず「ひゃい!」になってしまって、「俺のバカ!」と頭を抱えたら、その手がモフモフで泣きたくなった。  だけどくるみはそんな実篤(さねあつ)を落ち込ませてくれる気なんてさらさらないみたいで。 「いきますよぉ〜? せぇーのっ!」  と、とってもとっても楽しそうだ。 (くるみちゃん、シラフよな?)  ビールを応接室に置いてきたけれど、まさか勝手に開けて、ひとりで飲んだりする子ではないと思う。  それなのに、だ。  やたらテンションが高いくるみに、実篤(さねあつ)はずっと押され気味。  スパーン!と(ふすま)が勢いよく開いて……薄暗い廊下にいた実篤(さねあつ)は、応接間の灯りに一瞬だけ目を(すが)めた。  と――。
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