4-3.ハッピーハロウィン!―後編―

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「きゃー、実篤(さねあつ)さん、めっちゃ可愛いですっ!」  くるみの黄色い声がして、ギュッとしがみつかれた。  モフモフ越しでそんなくるみの体温が余り感じられないのは不幸中の幸いだったかもしれない。  だって――。 「くっ、くるみちゃん、その格好っ」  くるみが頭を動かすたび、実篤(さねあつ)の鼻先を黒い耳がヒョコヒョコとくすぐってくる。  黒のホルターネックのミニスカワンピースに、黒い艶々ストッキング。  ワンピースは、胸元からウエストにかけて真ん中の部分だけ逆三角形に、キラキララメのシルバー異素材デザインになっていて、そこに黒い蝶ネクタイをトップに、黒の大きめな(くる)みボタンが三つ、縦に並んで縫い付けられていた。  ウエストから下はチュチュのようなフィッシュテールのミニスカートになっていて、お尻は結構覆われている代わりに、前側はかなり短めで、太ももがめちゃくちゃしっかり見えてしまっている。  ウエストの両サイドに黒い大きめなリボンが付いているのは、デザイン的なアクセントだろうか。  手には黒いロンググローブをはめていて、先程から実篤(さねあつ)の鼻先ををちょいちょいくすぐっているのは、カチューシャに取り付けられた黒いウサ耳だ。  これは、メイド風バニーガールというやつだろうか?
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