5-1.オオカミとウサギさん*

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 実篤(さねあつ)はクスッと笑ってそんなくるみの唇を指先でなぞった。 「ねぇ、それ、本気で言いよぉーる? 今から俺、くるみちゃんが着ちょるん全部脱がして、もっともっと恥ずかしい格好にするつもりなんじゃけど。――今からそんなで耐えられそう?」  わざと声を低めて意地悪く問いかけて。  くるみの口元をなぞっていた指を彼女の頬に添えると、実篤(さねあつ)はグッと顔を近付けた。  そのまま唇が触れるか触れないかの距離で一旦止めて、「口、開けて?」とささやくようにくるみをそそのかす。
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