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「俺がヘタレじゃけぇ、くるみちゃんに無理さしてしもうたね。ホンマごめん。もう大丈夫じゃけ、無理せんでええよ?」
実篤の言葉に、くるみの身体から力が抜けて……小さくうなずく気配がした。
実篤はくるみを抱く腕を緩めると、「そうは言うても俺も見ての通りあんましこういうのは慣れちょらんで当てにならんけん。……ふたりで一緒に前に進めていけたら嬉しいな?って思うんじゃけど……どうじゃろ?」とくるみに口付けて。
くるみはその提案を受け入れます、と意思表示するみたいに実篤の腕をギュッと掴んだ。
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