5-2. 桃色狼とほろ酔い兎*

4/46
前へ
/470ページ
次へ
 これでもかと押し当てられている胸はおそらくノーブラで、温かくて柔らかな極上の感触がふたりの間で押しつぶされているのを感じる。  くっつきすぎていて今は見えないけれど、足に触れているくるみの二の足は生足のはずで。 「そ、それは()かった」   努めて平静を装いながら言ったけれど、先程風呂場で(なだ)め損ねた息子さんが、「今度こそスタンバイしても宜しいですよね⁉︎」と下の方で騒いでいるのが分かって、思わず熱い吐息が漏れた実篤(さねあつ)だ。 「やぁ〜ん、実篤(さねあちゅ)しゃんのエッチ♥」  しかも、どうやらソコが固く()ち上がっているのが、くるみにもバレてしまったらしい。 (こんだけ密着しちょれば当たり前か) 「くるみちゃんがあんまり可愛いけん」  素直に言ったら、くるみは一瞬キョトンとした顔をして。  すぐにふわりと極上の笑顔を浮かべて「嬉しいっ」と喜んでくれた。  きっと素面(シラフ)なら真っ赤になっているところだろうが、酒の力は恐ろしくて
/470ページ

最初のコメントを投稿しよう!

897人が本棚に入れています
本棚に追加