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「そーいうわけでくるみちゃん、このまま寝室に連れてっても良い?」
さすがにちょっと性急すぎじゃろうか?と思いつつ。
でも今のくるみなら難なくOKを出してくれるんじゃないかと期待もしている実篤だ。
「ええでしゅよ〜」
そうしてお酒の入ったくるみは、そんな実篤の期待を裏切らない。
(有難う! ビール!……第三のじゃけど)
そう心の中で拳を振り上げた実篤に、「あっ! でも……ちょっろ待っれ欲しいれす」とくるみが言って。
(ここまできて、まさかの「待て」がきたー!)と不満に思った心の声が、期せずして「え⁉︎」という声になって漏れ出てしまった実篤だ。
「『えっ?』じゃないれしゅよ。トイレ行きたいらけじゃけぇ、ちょっと位待ちんちゃい」
そんな実篤をじっと見上げると、くるみが唇を突き出す。
そればかりか、「待れが出来ん子は駄目れすよ。メッ!」と、フラフラしながら背伸びして実篤の鼻の頭を親指でギュッと押しつぶしてきたから堪らない。
(この酔っ払い娘め)
などと苦笑しつつも、そんなくるみにどうしようもなくキュンキュンさせられっぱなしの実篤だった。
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