5-2. 桃色狼とほろ酔い兎*

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(まだ先っちょには触れちょらんのじゃけどな)  わざと指の間でかわすように、乳首には触れていない実篤(さねあつ)だ。  キュッと勃ち上がった小さな(いただき)は、きっと物凄く敏感になっているだろう。 「なんで触ったらいけんのん? ――教えて?」  わざと耳元に唇を近付けて低音でささやけば、くるみが首をすくませて「やんっ」と可愛い声を聞かせてくれて。 「……だってっ! へ、んな感じが……しゅるんじゃもんっ!」  真っ赤になって実篤を睨みつけてくるのが可愛くて、思わずククッと笑いが漏れた実篤だ。 「くるみちゃん、それ、変なんじゃなくて……気持ちいいんじゃと思うな?」  言って、今まで触れずにいた先端をカリッと指先で爪弾いたら、くるみがギュッと目を閉じてビクビクと身体を震わせた。 「実篤(しゃねあちゅ)しゃんのせいで……電気(れんき)……走ったぁ〜!」  涙に潤んだ瞳で実篤を見上げて、そんな報告をしてくれるとか。 (ちょっ、くるみちゃん、何のご褒美よ!)
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