5-2. 桃色狼とほろ酔い兎*

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「あ、んっ、くすぐったい(こしょばいい)っ……」  くるみが唇を逃すように横を向いてつぶやいて。  実篤(さねあつ)にはそれすら愛しくて堪らない。  くるみのあごをとらえると、もう一度、今度はさっきより深めに唇を塞いだ。  わざとクチュクチュと音が出るように舌をすり合わせ、くるみがうっとりとキスに溺れるのを肌で感じながら、空いた手を彼女のふわふわの乳房へ伸ばした。 「ふ……あっ?」  最初から敏感な乳首をキュッとこねるようにつままれたくるみが、キスとの相乗効果もあってか、ふるふると身体を震わせる。 「気持ち()……っ」  唇に隙間ができた瞬間、くるみが熱に浮かされたようにつぶやいて、実篤のの本能を無意識に(あお)ってきて。  実篤はくるみの首筋に唇を移動させると、首から鎖骨にかけてくすぐるように軽いキスをいくつも降らせた。  そうしながら胸を触っているのとは別の手でくるみの下腹部の小さな突起をやんわりと撫でさすって押しつぶす。  時折指を前後させてくるみが吐き出した蜜を指先にまとわせると、それを潤滑油にしてスリスリと敏感なソコを執拗に刺激して。 「あぁっ、ヤぁんっ……、実篤(しゃねあちゅ)しゃっ、そこ(しょこ)すごい(しゅごい)ピリピリしゅる、のっ」
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