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「あー、もう苦しぃーっ! お腹いっぱいではち切れそうです!」
言葉とは裏腹。
とても嬉しそうにニコニコ笑うくるみに、実篤も自然と笑みがこぼれる。
「ホンマじゃね」
これはもう、腹ごなしに少し歩き回るしかないね、と二人で顔を見合わせて。
実は実篤的には結構計画的にくるみを紅茶専門店『愛しい香り』から徒歩十五分くらいの場所へ誘導することに成功した。
「ね、くるみちゃん、結構歩いて腹もこなれて来たし、あそこのお店に入ってみん?」
実篤が指さした先。
『Tazakiジュエリー』と書かれた、紺色と金を基調としたシックなジュエリーショップがあって。
クリスマス商戦を終えたそのお店は、だけど今度は「新春初売り」と銘打って、店内をすっかりお正月仕様に切り替えていた。
店舗外、入り口のところ両サイドに門松が立てられているのも何だか新鮮で。
この辺り、矢張り商売人と言うのはすごいな、と感心した実篤だ。
自分も経営者としてこういうのは見習わねば、としみじみ思う。
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公募応募作『龍神様の贄乙女』
https://estar.jp/novels/26006214
8/30に無事完結しました!
『チョココロネ』、長い間お休みを頂いていてすみませんでした!
本日より再始動しますね♥
鷹槻うなの(2022/09/01)
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![9b732396-f980-4afb-916f-4d0a7eb056fa](https://img.estar.jp/public/user_upload/9b732396-f980-4afb-916f-4d0a7eb056fa.jpg?width=800&format=jpg)
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