7-2.キミを食べてしまいたい*

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 風呂にお湯が溜まる音を耳の端に聞きながら、実篤(さねあつ)はくるみの身ぐるみをどんどん剥がしていく。  今まで女性と付き合ってきて、ここまで実篤の方から積極的に相手の服を脱がしにかかったことはない。  くるみが相手だとヘタレわんこの実篤は、時折ほんのちょっとだけ狼に変身できるのだ。  キスをしながらあっという間にくるみを下着姿にしてしまったら、「うちだけこんなん……恥ずかしぃっ」と抗議されてしまった。 「ごめん」  腕の中のくるみを離したくなくて、片腕に抱き締めたまま自分も着ているものを乱暴に脱ぎ捨てて。  本当なら脱衣所に用意されたカゴの中に綺麗に畳んで入れておくのがいいと分かっていても、そんなゆとりなんてないと思ってしまった実篤だ。  せめて風呂上りに濡れた身体で踏んだりしないよう、(行儀悪ぅてすまん)と思いながら、足でササッと風呂場の入り口からお互いの服を遠ざける。  痛いぐらいに張りつめた下腹部の怒張が、くるみの地肌に触れてますます固く存在を誇示して。  無意識小悪魔発動だろうか。くるみが、まるで誘うみたいに実篤のそこを小さな手でスリリ、と優しく撫で上げた。
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