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実篤から「くるみ」と呼ばれるだけで自分の中の〝女〟の部分が焚き付けられるみたいにブワリと燃え上がって、感情がどうしようもなく昂る。
口では「イヤ」とか言いながら、心の中では「もっとメチャクチャにして?」と望んでしまうのは、女の性だろうか。
もしもそうならば、実篤を受け入れることの出来る女性で良かったとくるみは心の底から思うのだ。
そんなくるみに、実篤が彼女の最奥を穿った状態で動きを止めるから……。
奥の気持ちいいところにずっと触れ続けられているみたいで、快感が高まりすぎて涙があふれる。
「やぁんっ、実篤しゃ、深、い……」
くるみが苦し紛れに抗議の声を上げたのを見下ろして、実篤が吐息交じりにつぶやいた。
「違うよ、くるみっ。くるみちゃんが目一杯感じちょるけん、子宮口が降りてきとるん、よっ」
だからそんな風に感じるのだと言われても、くるみには理解できない。
涙に潤んだ瞳で懸命に実篤を見上げたら、実篤が愛しくてたまらない、という風にくるみのなかに挿入たままの欲望の質量を更に増してきた。
「んっ、ダメぇっ。これ以上っ、大きく……せんでっ」
気持ち良すぎて苦しいのだと、くるみは懸命に訴えたけれど、それすら逆効果。
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