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心臓がバクバクなるのを堪えながらじっと彼女の潤んだ目を見つめたら、くるみが瞳を見開いて。
ややしてふんわり笑うと、「ええ子ええ子」と頭を撫で撫でしてくれた。
(いや、くるみちゃん、そうじゃなくてっ!)
頭を撫でられながら、ギュッと目をつぶった実篤が、
(俺、頭撫でられるよりキスとか……キスとか……キスとか……が良かったです!)
そんなことを期待してしまっていただなんて、ヘタレな彼に言えるわけがなかった。
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