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「大丈夫ですよ〜。大人でも結構子供と一緒に仮装しちょる人いらっしゃるらしいです。大人たちは子供達が寝静まってからアルコールやら飲んでクールに騒ぐんじゃそうです」
うふふ、と笑うくるみに、実篤は「ほんで俺ら、それに参加する宛があるん?」と至極当然な問いかけをしてしまった。
「そんなんあるわけないじゃないですかぁー。だってそれはアメリカの方達のパーティーですけぇね。うちらにはちっとも関係ないです」
とか。
正直どういうことなん!?と疑問符満載になった実篤だ。
「だから実篤さんも、ベースん中じゃあ狼男隠しちょって下さいね。うちも着ちょる衣装、見えんようにコレ羽織っちょるんです」
言ってロングコートをちょいちょいと引っ張って見せるくるみに、実篤は「俺、そんなん聞いちょらんよ!?」と思ってしまった。
「今の時期じゃけ、実篤さんも上着持ってらっしゃるでしょう?」
それはそうなのだが。
「それを着て、衣装隠しちょいて下さいね。大人のハロウィンパーティーは子供らを寝かしつけてからじゃけぇっ!」
幸い明日はくるみも実篤も休みだ。
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