4-2.ハッピーハロウィン!―中編―

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「うちらのハロウィンパーティーは、子供たちとサヨナラした後、二人っきりで、――ね?」  小悪魔くるみは、〝二人っきりで〟とかいうパワーワードを織り込んで、少々夜更かししても大丈夫ですよね?と言外に含ませて実篤(さねあつ)を誘惑する。  それを受けて、夜更かしどころか一晩中だって一緒におりたいんじゃけど!と思ってしまった実篤(さねあつ)だったけれど、付き合い始めて一ヵ月ちょっと。  キスだってまだ出来ずにいるヘタレな忠犬実篤(ハチ公)に、そんな大胆な言葉なんて紡げようはずもなく――。 「そう言や、ベースのハロウィン終わったらどこ行く予定なん?」  と聞くのが関の山だった。  そんな実篤(さねあつ)に、くるみは「実篤(さねあつ)さんのおうちにお邪魔したいな?とか思うちょるんですけど……ダメですか?」  と、これまた小悪魔モード全開で小首を傾げて見せる。 「え、いやっ、それは別にっ……だ、大丈夫なんじゃけど……く、くるみちゃんはそれで()えん?」  緊張のあまりハンドルを握る手も、言葉を発する唇も、変に震えてしまった実篤(さねあつ)である。  そんな実篤(さねあつ)に、くるみは瞳をキラキラさせて「それええんです。凄く(ぶち)楽しみですっ」と微笑んだ。
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